DXの本当の意味

企業の業務効率化といえば「DX」という言葉が出るくらい、「DX」は世の中に浸透しました。毎日のようにWebでも「DX」という文字を目にしますが、この意味については「何となく分かっている」という方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、DXのことを漠然とは分かるけれどイマイチ分かりにくいと感じている方向けに、その理解が明確になっていただけるようDXについて解説してまいります。また、自社のDXについてお悩みの方へお薦めの書籍もご紹介します。

まずは、その意味からです。
「DX」は”ディーエックス”と読み、Digital Transformationの略で、「デジタル変革」や「デジタル革命」という意味です。

「デジタル」は、ITツールと考えていいと思います。ITツールとは、紙のデジタル化からAI(人工知能)まで、コンピューターによる技術を使った、おもにソフトウェアを指します。たとえば私たちが日々使うChromeやInternetExplorerなどのブラウザー、YahooやGoogle検索エンジン、それにWordやExel、Photoshop画像処理ソフトなどもITツールです。
Transformation」は、研究社 新英和中辞典によると、「変形、変質、変容」とあります。

つまり、DXとは、さまざまなITツールを使うことにより企業課題を解決し、ビジネスに変革をもたらすことです。この「ビジネスに変革をもたらす」というのが非常に分かりづらい部分だと思います。

では、DXとITとどう違うのか?と聞かれると、「呼び名が変わった」と私は答えます。そして「DXのほうが新しくて高度」とも答えます。たとえば、これまではAというITツールとBというITツールを組み合わせれば「A+B=C」でした。

DXでは「AxB=C,D,E,F…」となります。AとBが掛け算になりCの他にもDEF…といった「新しい何か」が生まれるのが、DXの大きな特徴で、「ビジネスに変革をもたらす」と言われる所以なのです。Cは、新しい商品サービス、新しい視点、または新しい組織風土などで、その企業により違います。

DXが分かりにくい理由がもう一つあります。それは「答えの見えない」デジタル変革だからです。パッケージ化された会計ソフトのように、こうなる!という結果が見える化されていません。企業により、抱えている課題も違えば、使う人も違うからです。青写真は自分たちで描かなくてはいけないのです。

DXとは、ITツールを使って企業の課題を解決し、その結果新しい何かが生み出されることです。最初から新しいものを生み出すことありきで、そこをゴールとするのではありません。あくまでも課題解決がゴールであり、結果として新しいものが生み出されるということです。

私は1990年からIT企業に計3社15年勤務し、その間に「コンピューターのいろは」を叩きこまれました。DXという言葉が出てきたときに、やはり「何となく」しか分かりませんでした。この漠然とした分かりづらい「DX」を明確に理解するために、書店で6冊の書籍を選んで勉強しました。

私が一番わかりやすいと感じたのは、こちらです。

事例が豊富で、具体的に分かりやすくDXを解説しています。
DX関連書籍は、最初のうちは「DXとは」という概要が書かれたものが出版されていました。その後は「病院DX」「建設業DX」「〇〇業界DX」というふうに業種別に細分化されています。もしも自社のDXでお悩みの方は、同じ業種のDX本を読むと、自社の課題に落とし込みやすくなります。そこで「なるほど!」とご理解いただけるはずです。

時代は新しい言葉を生み出します。コンピューター、IT、ICT、そしてDX。いずれも基本は「コンピューターを使う」ということで、技術の進歩により可能なことが豊富になり、言葉が変化していくのです。
IT:Information Technology
ICT:Information and Communication Technology
DX:Digital Transformation

こちらは「なるほど!そういうことだったのか」とDXを明確に理解できる1冊です。

 

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