今日は家で「ぜんざい」を作りました。
豆豆していますが、丹波産小豆は皮が柔らかいので、こし餡で作ったような優しい口当たりのぜんざいになりました。美味しかったー。
子供の頃、1月15日は「鏡開き」と言って、お正月に飾った鏡餅を切り分けてぜんざいにして食べていました。
母が床の間の鏡餅を取ってきて、包丁で表面のカビを削って、固いお餅を体重をかけて切っていた姿を鮮明に憶えています。その切り分けたお餅を入れたぜんざいが、とっても美味しかった。
「小豆に砂糖を混ぜたら、一晩置いたら美味しくなるよ」
と教えられたので、小豆を炊いて砂糖を入れたら、一晩置いています。
そういえば、今は実家でも、鏡餅を飾ることがなくなったなーとふと思いました。
父が生きていたころは、年末には木臼と杵で「餅つき」を必ずやっていました。
1番目についたお持ちを鏡餅にします。
臼から熱い餅を取り出すのは、祖母の役目。
臼から取り出した大きな餅のカタマリを、1:2くらいに分けて、それぞれ回しながら丸く丸く、平たくならないように、回しながら上へ上へ押し上げていく感じです。2つ丸いのができあがり。乾いたて固くなったら重ねて鏡餅にします。
1セットだけじゃなくて、床の間、玄関、事務所、祖父母宅と、鏡餅だけのために4回くらいはついていました。
なかなか食べられるお餅にたどり着かないので、幼な心にまだかなーととても待ち遠しかった。懐かしいですね。
餅つきの時に食べる、塩の効いたもち米のおにぎり、つきたてのお餅にあんこを入れて丸めた「あんころ餅」、黒豆がゴロゴロ入った豆餅、餅つきの日は、美味しいお餅をいっぱい食べました。
ジマンではないのですが(ジマンですが)、餅つきは30年以上の年季がはいっています。
臼のお餅をひっくりかえす、臼から取り出す、お餅を同じ大きさにちぎる、お餅をスベスベに丸める。どれも、腕前は確かです(笑)。
私が小学校低学年くらいまでは、昭和40年代かな、薪でもち米をふかしていて、火の番をさせられていました。風が吹くと煙が目に入って痛いんですよね。
あの、薪でふかしたもち米でついたお餅の味は、忘れられません。あれ以上の味の餅には出会えません。ホントに。
さて、ぜんざいを作り、母の鏡餅を切っていた姿を思い出し、餅つきの日のことを思い出し、そのままに綴ってしまいました。
ぜんざいを作って、鏡開きのことを思い出したものだから、来年のお正月は鏡餅を飾ろうかなと思ったのです。
子供が生まれてから、お節料理、お雑煮、そして鏡餅、というお正月の準備をサボってきたので、そろそろ再開したくなりました。そして、来年の鏡開きの日には、大きなお餅を小さく切り分け、ぜんざいにして食べたいと思います。