エンディングノートを書いている人はどのくらい?
NPO法人ら・し・さが2021年に行った「終活意識全国調査」では、エンディングノートを持っている人は60歳以上で20%、そのうち書いている人は60%でした。
つまり、60歳以上でエンディングノートを書いている人は、0.2×0.6=0.12=12%という結果でした。(※1)
エンディングノートを書かない理由として以下のようなことが考えられます。
・まだ早い、まだ死なない、明日やろう、と先延ばしにしている
・エンディング・ノートとかめんどうくさい
・自分には必要ないと思う
・気持ちの整理ができない
特に4つ目の「気持ちの整理ができない」というのは大きいと思います。なぜなら、物を捨てるにも、財産分与を決めるにも、そして思いを書き遺すにも、すべて「気持ちの整理」が必要だからです。
気持ちの整理をするためには、まずは人生を振り返り棚卸をすること。歩んできた人生を見える化・言語化することです。
人生の折り返し地点、やり残したことは?
50歳を過ぎると、私たちは人生の折り返しを意識し始めます。そのときにやり残したことがないかどうか、振り返るためには、人生の見える化・言語化が必要になるのです。
振り返りに、エンディングノートは最適です。エンディングノートは、人生を終えるための準備というイメージが強いと思いますが、私の捉え方は違います。
エンディングノートは、
・人生を振り返るためのツール
・やり残すことなく人生を終えるためのツール
・未来の希望を叶えるためのツール
このように後悔のない人生をおくるための手段なのです。
50歳を過ぎて人生を振り返ると「やり残したこと」の1つや2つはあるはず。エンディングノートを書けば、そのやり残したことを改めて認識できます。そして、それらを残りの人生で叶ええることができます。
ビジネス用語で言えば、人生のPDCA【Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)】です。折り返し地点で、Check(棚卸し)をしてAction(改善策、再計画、再実行など)をするというもの。
自分の人生なんて振り返りたくない
良いことばかりじゃなかった。
振り返りたくない。
見るのもイヤだ。
そんなふうに考えることもあるでしょう。
ただ、振り返って見える化するからこそ、これまでの人生を受け入れることができ、気持ちの整理が叶います。
気持ちの整理がつけば、未来に希望を持って前進していけるでしょう。
時間は必ず経過する
人生はいつ何があるか分からない。
本当に本当にそう思っている人は少なくて、50代のほとんどの人は「まだ死なない」と思っていると思います。私もそうです。
真実があるとすれば、それは時間は必ず経過すること。人はいつか必ず死を迎えることです。
人生の折り返しを意識し始める50代は、やり残すことなく人生を終えるためのスタート地点といえます。
人生の最期に備えて、大切な人へ愛と感謝を伝える手紙
>>>『65歳になったら書いておく エンディング・ラブレター』
※エンディング・ラブレターは市川弘美の登録商標(登録番号:登録第6687892号)です。
※1)朝日新聞社運営のポータルサイト”相続会議”の記事『「終活」認知度は96%も、実践している人は少数派 全国調査から見える「終活」の現状』より
https://souzoku.asahi.com/article/14326436